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【フレイルコラム】フレイル(フレイルティ)とは?定義やサルコペニア、ロコモとの違いを解説!

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最近よく耳にする「フレイル」。どのような状態を指す言葉かご存知ですか? 実はフレイルをよく知ることは、健康で長生きするためにも必要なことなのです。フレイルの定義について、また、フレイルと同様の意味で使われることが多いサルコペニアやロコモについて解説します。

 

フレイルとは?

 

フレイルとは、「加齢に伴う予備能力低下のため、ストレスに対する回復力が低下した状態」を表すfrailty(英語、フレイルティ)の日本語訳として日本老年医学会が提唱した用語です。

つまり、フレイルとは、年をとって身体や心、社会的なつながりが弱くなった状態のことです。フレイルになった時は、そのまま放置すると要介護状態になる恐れがあるため、早めに気付いて進行を防ぎ、健康な状態に戻ることが大切と考えられています。

フレイルは可逆的な状態

かつては、フレイルティの訳語として「老衰」や「虚弱」という言葉が使用されていました。しかし、老衰や虚弱という言葉には「加齢によって衰えてしまい、もう元に戻らない状態」というニュアンスがありますが、実際のところ、フレイルティという言葉はきちんと介入すれば元の状態に戻る可逆的な様子を示す言葉です。

そのため、敢えて日本語で訳さずに「フレイル」という新たな言葉を作り、フレイルティの概念を表すようにしました。年齢を重ねてフレイルになっても、リハビリテーションをおこなったり食生活、運動習慣を見直したりすることで、元の壮健な状態に戻ることができます。

フレイルは後期高齢者が要介護になる要因の1つ

フレイルは、75 歳以上の後期高齢者が要介護になる原因の1つです。高齢になったことで身体が弱り、弱った状態を放置することで自力でできないことが増え、要介護になることがあるのです。

フレイルがどのような状態なのかを把握しているなら、ご自身がフレイルに陥った時、早めに病院や保健所などに相談することができ、要介護の状態も回避できるかもしれません。

 

フレイルをチェックする方法

 

老化により心身や社会的な衰えが見えた時は、「フレイル」だと考えることができます。しかし、不調を感じたとしても、単に調子が優れないだけのか、それとも老化によるものなのかを判別することは難しいかもしれません。

フレイルかどうか疑わしい時は、次の15の質問に答えてみましょう。1つでもBの回答がある時は、フレイルになっている可能性があると考えられます。早めに医療機関に行き、医師に相談してみましょう。

<フレイルチェックシート>

質問 A B
1 あなたの現在の健康状態はいかがですか よい
まあよい
普通
あまりよくない
よくない
2 毎日の生活に満足していますか 満足
やや満足
やや不満
不満
3 1日3食きちんと食べていますか はい いいえ
4 半年前に比べて固いものが食べにくくなりましたか いいえ はい
5 お茶や汁物等でむせることがありますか いいえ はい
6 6カ月間で2~3㎏以上の体重減少がありましたか いいえ はい
7 以前に比べて歩く速度が遅くなってきたと思いますか いいえ はい
8 この1年間で転んだことがありますか いいえ はい
9 ウォーキング等の運動を週に1回以上していますか はい いいえ
10 周りの人から「いつも同じことを聞く」などの物忘れがあると言われていますか いいえ はい
11 今日が何月何日かわからない時がありますか いいえ はい
12 あなたはたばこを吸いますか 吸っていない
やめた
吸っている
13 週に1回以上は外出していますか はい いいえ
14 ふだんから家族や友人と付き合いがありますか はい いいえ
15 体調が悪い時に、身近に相談できる人がいますか はい いいえ

参考:厚生労働省「食べて元気にフレイル予防」

 

フレイルと混同しやすいサルコペニアとは?

 

フレイルは、高齢になることで、身体的あるいは精神的、社会的に脆弱な状態になることを意味する言葉です。一方、「サルコペニア」とは、高齢になることで骨格筋量の減少や筋力低下などによる身体機能の低下が起こることを指します。

例えば、高齢になったことで歩行速度が衰えたり疲れやすくなったりすることは「サルコペニア」です。つまり、サルコペニアはフレイルとは異なり、精神的あるいは社会的な衰えを含まない概念なのです。

ロコモとは?

加齢によって足腰の動きが衰えることを「ロコモティブシンドローム」と呼びます。略して「ロコモ」と呼ぶこともあります。ロコモになったとしても、トレーニングを行うことで足腰を鍛え、自力で回復することは可能です。

ただし、急激に足腰が弱くなったり、トレーニングの際に痛みを感じたりする時は、すぐに医師に相談するようにしましょう。また、トレーニングをする場合でも、身体に負担をかけないように注意すること、手すりを持つなどして店頭に備えることを意識してください。

サルコペニアとロコモの違い

サルコペニアもロコモも、いずれも身体機能の衰えを表す言葉です。しかし、両者は明らかに異なります。

サルコペニアは加齢に伴う筋肉の衰えを表す概念ですが、ロコモは運動器の衰えを表す概念です。そのため、ロコモの原因の1つとしてサルコペニアがあるとも考えることができるでしょう。

 

フレイルを予防するには?

 

フレイルは次の3つの方法で予防することができます。

フレイルの3つの予防方法

①食事を改善し栄養状態を向上する
②無理のない範囲で運動を続ける
③積極的な社会参加を心がける

 

食事を改善し栄養状態を向上する

栄養状態が悪いと、身体機能が衰えてしまいます。高齢になるとあっさりとした食べ物を好むようになる方が多いですが、お肉などの動物性脂肪・動物性たんぱく質を含む食べ物も偏らずに食べるようにしましょう。

また、口腔ケアも大切です。歯や歯茎にトラブルがあるとつい食事量も減ってしまうので、毎日3回丁寧に歯を磨き、定期的に歯科で専門的なクリーニングを受けるようにしましょう。

無理のない範囲で運動を続ける

運動量が減ると筋力は衰えてしまいます。無理のない範囲で運動を行うようにしましょう。

なお、定期的に運動し続けることで筋力維持の効果を期待できます。週に1、2回はウォーキングやストレッチをし、身体に負荷をかけすぎないように意識しながら、トレーニングを続けていきましょう。

積極的な社会参加を心がける

社会的なつながりがあることも、フレイル予防には欠かせないポイントです。家族や友人、地域の人々との関係を意識し、社会参加を心がけましょう。

一人で暮らしている方は、より一層、社会参加を意識する必要があります。町内の行事やボランティア活動、趣味活動を通して、定期的に社会とつながれる環境を作っていきましょう。

 

心身・社会的な変化を敏感にチェックしましょう

 

年齢を重ねることで誰しもがフレイルになる可能性があります。しかし、フレイルになったとしても、必ずしも元に戻れないわけではありません。ご自身の身体的・精神的・社会的変化を敏感に察知し、早めに元の状態に戻るために何らかのアクションを起こすようにしてください。

どうアクションを起こして良いか分からない時は、まずは医療機関を訪ね、ご自身に起こった変化について医師に相談してみましょう。

、趣味のサークルやボランティア活動に励んだりしましょう。

社会的なつながりを増やすことは、生活に張り合いを生むだけでなく、達成感や満足感を得られるという効果もあります。さらに、社会的な活動を通して外出が増えると、運動量が増えるので、運動習慣の改善にもつながるでしょう。

フレイルを見逃さないことが大切

「最近、疲れやすい」
「なんとなく歩くスピードが遅くなってきた」
「ダイエットをしているわけではないのに、なんとなく痩せた」

このような状態に気付いたら、すぐにフレイル予防を始めましょう。フレイルを見逃さずに食事や運動、生活習慣、社会参加の改善に取り組むことで、要介護状態になることを回避することもできます。いつまでも健康かつ自立した生活を楽しむためにも、ぜひフレイルに敏感に反応するようにしてください。